レッカー代の相場と内訳解説コラム用サムネイル

車が故障したり、事故で自走できなくなったときに頼りになるのがレッカーサービスです。
ただ、その場でいきなり「レッカー呼びましょうか?」と言われても、いくらかかるのか・高額請求されないかが気になって、不安になる方も多いはずです。

この記事では、そんな不安を少しでも減らせるように、レッカー代の内訳と一般的な相場感、費用を抑えるポイントをロードサービス目線でわかりやすく解説します。

レッカー代はいくらかかる?不安を減らすには「仕組み」を知るのが近道

車のトラブルはある日突然やってきます。
走行中にエンジンが止まったり、事故でタイヤや足まわりが損傷して自走できなくなった場合、レッカーによる搬送が必要になることがあります。

そんなときに多いのが、次のような不安です。

  • 「レッカーっていくらくらいするんだろう…」
  • 「保険はどこまで使えるんだろう?」
  • 「高額請求されたりしないかな…」

金額は状況によって変わりますが、レッカー代の内訳と決まり方の「仕組み」を知っておくだけで、落ち着いて判断しやすくなります。

レッカー代は4つの要素で決まる|基本料金・距離料金・作業料金・時間帯

まずは、レッカー代がどのような要素で構成されているのかを整理しておきましょう。 多くの業者では、レッカー代はおおまかに次の4つで決まります。

1. 基本料金

レッカー車を出動させるための「呼び出し料」のようなものです。
現場までの移動や人件費、車両の維持費などが含まれており、 おおよそ 10,000〜15,000円前後が目安となることが多いです。

2. 距離料金(回送料金・搬送料金)

次に加算されるのが、距離に応じた料金です。距離料金は大きく分けて、

  • レッカー車が「営業所 → 現場 → 営業所」に戻るための回送料金
  • 故障車を「現場 → 搬送先」まで運ぶための搬送料金

といった考え方で計算されるケースがよく見られます。

相場感としては、

  • 回送料金:1km あたり 200〜400円程度
  • 搬送料金:1km あたり 700〜900円程度

といった水準で設定されていることが多いですが、地域や車種、業者によって変動があります。

3. 作業料金(特殊作業・クレーン作業など)

車両の状態によっては、単純にレッカーに乗せるだけでは済まず、次のような特殊作業が必要になることがあります。

  • 溝や田んぼに落ちている車を引き上げる
  • 大破した車をクレーンで吊り上げる
  • ガードレールに引っかかった車を慎重に引き出す

こうした場合に加算されるのが「作業料金」で、5,000〜20,000円程度の範囲で設定されることが一般的です。

逆に言えば、特別な作業を必要としないケースでは加算されないことも多いです。

4. 時間帯による追加料金(夜間・早朝など)

夜間・早朝・深夜帯など、通常営業時間外の出動については、時間外料金(夜間料金)が加算されることがあります。
目安としては、2,000〜5,000円程度の上乗せとなるケースが多いです。

ただし、時間帯の区切りや金額設定は業者ごとに異なるため、 「夜間対応になりますか?」「追加料金はどれくらいですか?」と事前に確認しておくと安心です。

レッカー代の一般的な相場の目安|距離別のイメージ

地域や業者、車の状態によって金額は変わりますが、だいたいのイメージを掴むために、距離別のざっくりとした目安を整理しておきます。

市内の短距離搬送(〜数km程度)

近くの整備工場や自宅までの搬送など、いわゆる「市内の短距離レッカー」の場合、 10,000〜20,000円程度の範囲に収まるケースが多いです。

基本料金に、数km分の距離料金が加算されるイメージで、特殊作業がなければ比較的シンプルな金額になります。

中距離搬送(おおよそ 20km 前後)

隣の市のディーラーや、いつも利用している整備工場まで運ぶケースなどでは、 20,000〜40,000円程度を目安に考えておくとよいでしょう。

距離料金が増えることで、短距離よりも一段階高い金額帯になります。

長距離搬送(50km 以上)

高速道路上のトラブルから、遠方の自宅・整備工場まで搬送する場合など、 走行距離が50kmを超えると 50,000円以上になるケースも珍しくありません。

特に長距離の場合は、搬送料金が金額に大きく影響します。
「何kmくらい運びたいのか」「どのあたりまで搬送したいのか」を伝えた上で、事前に概算見積もりを確認しておくのがおすすめです。

レッカー代をできるだけ抑えるためのポイント

「呼ばないわけにはいかない。でもできるだけ安くしたい…」というのが正直なところだと思います。
ここでは、レッカー代を抑えるために知っておきたいポイントを整理しておきます。

1. 自動車保険のロードサービスを確認しておく

多くの自動車保険には、ロードサービスが無料または割引価格で付帯しています。

  • レッカー搬送(一定距離まで無料)
  • バッテリー上がり時の始動作業
  • パンク時の応急対応

例えば、

  • 何kmまで無料でレッカーしてもらえるか
  • 自宅までか、最寄りの修理工場までか
  • ガス欠やキー閉じ込みなどにも対応しているか

こうした点を一度チェックしておくだけでも、いざというときの安心感が大きく変わります。

2. 電話の段階で概算見積もりを聞いておく

緊急時はつい焦ってしまいますが、依頼するときに

  • 故障・事故の状況(自走できるか・まったく動かないか)
  • おおよその場所と、搬送先の希望
  • 夜間・早朝かどうか

を伝えたうえで、「だいたいどのくらいの金額になりそうですか?」と事前に確認しておくと安心です。

現場の状況によって多少前後することはありますが、桁違いの請求を避けるための目安にはなります。

3. 信頼できる業者の連絡先をスマホに登録しておく

普段から、地元で実績のあるレッカー業者や、いつも利用している整備工場など、 信頼できる連絡先をスマホに登録しておくと、いざというときに慌てずに済みます。

「どこに電話したらいいかわからず、その場で検索して一番上に出てきた業者に依頼したら高額請求だった」というケースもあるため、 事前の準備が大きな安心につながります。

高額請求トラブルを避けるために気をつけたいこと

残念ながら、レッカーやロードサービスの世界でも、 相場からかけ離れた高額請求や、料金トラブルがゼロではありません。

とくに、次のようなパターンには注意が必要です。

  • 「現地で見てからじゃないと金額は出せない」とだけ言い、料金表や目安を一切見せてくれない
  • ホームページや広告に「基本料金◯円〜」としか書かれておらず、距離や作業の目安が不明確
  • 現場に着いてから、次々とオプション名目で追加料金を積み上げてくる

現場で見積もりを行うこと自体は決して悪いことではありませんが、 その場で明細を見せてくれるか、料金の説明が具体的か、納得できない場合に断れるか、 こうした点を確認し、「なんとなく不信感がある」場合は無理に依頼しないことも大切です。

事前に信頼できる業者を決めておくことが、高額請求を避けるいちばんの予防策になります。

まとめ|レッカー代の仕組みを知っていれば、いざというときも落ち着いて対応できる

レッカー代は、次の要素で構成されています。

  • 基本料金
  • 距離料金(回送・搬送)
  • 作業料金(クレーン等の特殊作業)
  • 時間帯による追加料金(夜間・早朝など)

仕組みや相場感を事前に知っておくだけでも、電話口で確認すべき点や、注意すべき業者の特徴が見えやすくなり、 いざというときにも落ち着いて判断しやすくなります。

予期せぬトラブルに備えて、 加入中の自動車保険のロードサービス内容を確認しておくことや、 信頼できるレッカー業者の連絡先をスマホに登録しておくことは、どなたにもおすすめできる事前準備です。

福岡周辺でのレッカー・ロードサービスに関するご相談は、地域密着で対応しているモトワークスまでお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

電話で見積もりを取るとき、最低限なにを伝えればいい?

「場所(目印や道路名)」「車が動くか(自走可/走行不能)」「搬送先の希望」「時間帯(夜間かどうか)」「高速道路内かどうか」を伝えると、 概算が出しやすくなります。

「現地で見ないと金額は出せない」と言われたら危険?

必ずしも危険とは限りませんが、目安すら出さず、料金の説明が曖昧な場合は注意が必要です。 可能なら概算レンジと、追加費用が発生する条件を確認してから依頼すると安心です。

保険のロードサービスを使うと、実費はゼロになる?

契約内容によって「無料範囲(距離・条件)」が決まっています。 無料範囲を超えた部分や、特殊作業の内容によっては自己負担が出る場合もあるため、保険会社に確認するのが確実です。