車のプラグかぶりのイメージ画像

車の「プラグかぶり」とは?エンジンがかからないときの原因と対処法をやさしく解説

ある日、いつものように車に乗ろうとしたらエンジンがかからない。
「セルは回るのに、うんともすんとも言わない…」そんな経験はありませんか?
その原因のひとつに「プラグかぶり」という現象があります。

名前だけ聞くと難しそうですが、実は仕組みはとてもシンプルです。
この記事では車に詳しくない方でもわかるよう、プラグかぶりの原因・症状・対処法を丁寧に解説します。

1. 「プラグ」って何?

プラグとは、エンジン内部でガソリンに“火をつける”部品のことです。
車はガソリンに火をつけて爆発させ、その力で動いています。その火花を作る役目をするのがスパークプラグです。

イメージとしては、
ガソリン=燃料、プラグ=ライターの火花
と考えるとわかりやすいでしょう。

2. 「プラグかぶり」とは?

「プラグかぶり」は、プラグがガソリンで濡れてしまい、火花が飛ばなくなる状態のことです。
濡れたマッチに火がつかないのと同じで、ガソリンで湿ったプラグは正常に働けなくなります。

3. なぜプラグかぶりが起きるのか

主な原因はこちらです。

● エンジンを何度もかけようとした

エンジンがかかりにくいときに何度もセルを回すと、ガソリンだけが溜まりプラグが濡れてしまいます。

● アクセルを強く踏みすぎた

冷えたエンジンでアクセルを踏み込みすぎると、燃料が過剰に噴射されプラグが濡れます。

● 長期間乗っていなかった

何日も車を動かしていないと、エンジンが冷え切って始動性が悪くなり、かぶりやすい状態になります。

● 寒い日にかけてすぐエンジンを切った

寒い日は、始動時に濃いガソリンが噴射されます。その直後にエンジンを切るとプラグが濡れ、次の始動でかからなくなることがあります。

4. どんな症状が出るの?

  • セルは回るがエンジンがかからない
  • エンジン音がボソボソと弱い
  • マフラーからガソリンのにおいがする

この3つが揃うと、プラグかぶりの可能性がかなり高いです。

5. プラグかぶりの直し方(かんたんな対処法)

● すぐにできる方法:アクセルを踏みながらエンジンをかける

アクセルを全開のままセルを5秒ほど回すと、余分なガソリンが抜けて始動することがあります。

※ ただし、何度も試すとバッテリーが上がるので注意してください。
※ セルを長時間回し続けると、バッテリーの電力が急激に低下し、バッテリー上がりを併発することがあります。

● それでもダメなときはロードサービスへ

プラグの清掃・乾燥・交換には工具が必要なため、無理をせずロードサービスや整備工場に任せるのが安全です。

6. プラグかぶりを防ぐためにできること

  • 冷えたエンジンはやさしく始動する
  • かからないからといって何度もキーを回さない
  • 週に1回は車を動かす
  • 定期点検でプラグを交換する(1万〜2万kmが目安)

7. よくある質問(Q&A)

Q:放置すれば自然に直る?

気温が高ければガソリンが蒸発し、自然に直る場合もあります。ただし確実ではありません。

Q:どんな車でも起きる?

車種や年式に関わらず起きる可能性があります。特に古い車や短距離走行が多い車で発生しやすい傾向があります。

Q:修理費用はどのくらい?

プラグ交換なら1本1,000〜2,000円。工賃込みで5,000円前後が一般的です。

8. まとめ:プラグかぶりは慌てなくて大丈夫!

プラグかぶりはよくあるエンジンのトラブルです。仕組みを理解していれば落ち着いて対処できます。
「セルは回るのにかからない」ときは、無理に何度もセルを回す前に一度この記事の内容を思い出してみてください。

不安な場合や自分での対応が難しい場合は、ロードサービスに相談するのがもっとも安全です。

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