バイクのエンジンがかからない…。
セルは回るのにウンともスンとも言わない。そんなときに疑われる原因のひとつが「プラグかぶり」です。

この記事では、「プラグかぶりって何?どうして起きるの?」という疑問にお答えし、主な原因と防ぐ方法をやさしく解説します。


バイクのエンジンは、「ガソリンと空気の混ざった気体」に、プラグという部品が火花(スパーク)を飛ばして、爆発させることで動いています。

そのプラグがガソリンで濡れてしまい、火花が飛ばなくなることを「プラグかぶり」と呼びます。

イメージで言えば、「濡れたマッチ」や「濡れた花火」は火がつきませんよね?
それと同じで、プラグがガソリンでベチャっと濡れると、うまく火をつけられずエンジンがかからなくなるのです。


1. エンジンの始動失敗を繰り返した

セルを何度も回すことで、ガソリンだけがエンジンにたまり、プラグが濡れてしまいます。

2. チョークを使いすぎた(キャブ車に多い)

寒い朝などでチョークを長く引きっぱなしにすると、燃料が濃くなりすぎてかぶりやすくなります。

3. アクセルの開けすぎ

エンジンがかからないとき、焦ってアクセルを開けると、ガソリンが多く出すぎて逆効果になることがあります。

4. プラグが劣化している

長く使ったプラグは火花が飛びにくくなり、少しのガソリンでもかぶりやすくなります。

5. 燃調(燃料調整)の不良

キャブレターやインジェクションのセッティングが「濃い(リッチ)」状態だと、かぶりやすくなります。


  • セルは回るけどエンジンが始動しない
  • マフラーから生ガス(ガソリン)のにおいがする
  • プラグを外すと先端が濡れている
  • 一瞬かかるが、すぐ止まる(失火状態)

これらに当てはまる場合、「プラグかぶり」の可能性が高いです。


● 始動時はセルを長く回さない(3〜5秒を目安に)

連続でセルを回さず、一度深呼吸してからやり直すのが◎

● チョークは必要最小限に使う

エンジンがかかって少しでも暖まったら、すぐに戻しましょう。

● 定期的にプラグを点検・交換する

一般的にプラグは2,000km〜5,000km程度で交換が推奨されます(車種により異なる)

● ガソリンの質・量にも注意

古いガソリンは着火しにくく、かぶりやすくなります。


  • プラグを外して、乾いた布でふき取る
  • 火の近くで軽く炙る(ライターなど)※自己責任で
  • アクセル全開でセルを回して、ガソリンを一時カットする方法もあり(※車種による)

難しければ、バイクショップに依頼してプラグの交換や点検をしてもらいましょう。


バイクのプラグかぶりは、初心者でもよく起きるトラブルのひとつですが、原因を知っておけば防ぐことができます。

  • セルの回しすぎに注意
  • チョークやアクセルは慎重に
  • 定期点検とプラグ交換を忘れずに

「最近、かかりにくいな…」と感じたら、早めのチェックが大切です!